【U-19アジア選手権】バーレーン旅行記② 羽田~ドーハ~バーレーン
続きです。
ドーハ行きの機内
まずはカタール・ドーハに向かう。搭乗手続きで席の希望を聞かれたから「足元が広いところ」と伝えたら、エコノミークラスの最前列になった。座席下収納がないので何を取り出すにもいちいち棚に手を伸ばすのは面倒だが、渡航時間が長い場合はこれだけでもずいぶん快適である。
前の座席がないのでモニターやテーブルは下から出てくる。両側の外国人男性が大柄だったのですこし手間取った。
シートベルト着用サインが消えると、すぐに機内食が出てきた。「洋食か、和食か」と訊かれると、子どもがファミレスをありがたがるような精神性から、つい洋食を選んでしまう。ここで和食を頼める日本人は「旅人」認定したい気分になる。
ヨーロッパに行ったときにむだに食べてしまう豆サラダはもちろん、メインの牛肉も厚みがあっておいしかった。ただ、前からずっと思っていたのだけど、歯磨き環境に乏しい航空機内で、チーズケーキのような発酵乳製品を出すのはやめてほしい。口内コンディションが著しく低下する。(ハイネケンで洗い流した)
このあたりで、後席に座っていた若い単独女性と中年女性集団が仲良くなったらしく、イタリア、ギリシャ、アメリカ……と、豪勢な女子旅の思い出話を始めた。この時はまだよかったが、11時間のフライト中、旦那の愚痴から親孝行の方法、仕事の手抜き方にいたるまでずっと世間話に興じていたのは少しだけ参った。
自分は眠ったり、「ズートピア」を見たりして、それなりにやり過ごした。左隣のアラブ系男性はブランケットを頭からかぶり、とても鋭い舌打ちを繰り返していた。彼は途中で眠ることを諦めたのか、映画版『64』を見始めていたが、飽きたのか、それとも日本の警察制度が分からなかったのか、すぐに見るのをやめていた。
どうでもいいのだけど、カタール航空は日本映画に『0.5ミリ』を採用していた。それなりの社会性があるうえに3時間以上という大作なのだが、機内の暇つぶしに見て喜ぶ人がいるのだろうかと疑問に思った……。(自分の予想に反して、それなりに見てみた人はいたらしく、席を立った時に周りを見渡すと、津川雅彦と坂田利夫の顔が散見された)
そんな感じで、朝食を迎える。
特筆すべきところはない……というか、キッシュっぽいものとハッシュポテトっぽいものがあるというだけで、安いカフェの朝食という感じだった。コーヒーは適度な酸味でちょっとおいしかった。
食べ終わると、ほどなくして着陸。
ドーハは上空から見ただけだが、わりといかにもドーハな感じだった。緑もそれなりにあるけど、砂っぽくて白い。一応、23年前の悲劇に思いをはせておく。
カタール・ドーハのハマド国際空港
ドーハのハマド空港には、スタンドライトに片頭を突っ込んだテディベアがいた。記念撮影スポットになっていたので自分も自撮りしてみたけど、ここまでくると「真ん中にでかいのあればなんでもいい」感があった。
こいつを尻目に、シャワーのあるラウンジ「オリックス・ラウンジ」に向かう。銭湯に入ってきたとはいえ、あれからここまで約14時間。バーレーン到着後に浴びれないことを考えると、ここが最後のチャンスになる。
ラウンジはそこそこに豪華だった。大きめな空港なので標準なのだろうか。朝食の時間帯だったので、チーズやハムなどの軽食が用意されており、飲み物はコーヒーやジュースが主体だった。夕食時にアルコールがあるのかどうかは分からない。
機内食を食べたばかりだったので、適当にあるものを一つずつ盛ってみた。ナンのようなものはナニかを包めるようになっているのに、普通に具を乗せてしまった。キノコのようなナニかは香ばしくておいしかった。
茶色いスープっぽいものには豆が入っていて、わりとクリーミー。ここでは歯を磨けるので問題なく食べられた。おいしい。
シャワールームがどこにあるのか分からず、しばらくさまよったが、トイレに行こうと思ったときに同じ場所にあることに気付いた。一部屋しかなく、自分が行ったときはたまたま空いていたが、およそ20分後に出ると2人が並んでいた。
よくこういう場所では水回りが不便と聞くが、手入れが行き届いていて、タオルやシャンプーが常備されており、お湯もしっかり出るので、文句の付けどころはなかった。ちなみにドライヤーはなかった。
ラウンジでゆっくりしすぎたせいでお土産を物色する間もなく、バーレーン行きの飛行機の出発時刻が迫ってきた。搭乗時刻が出発1時間前になっていたので馬鹿正直にゲートへ向かったが、実際はかなり待つことになった。
バーレーン行きの機内
ドーハからバーレーンは1時間程度で着いたので、ほとんど変わったことはなかった。隣の2席は誰もいないし、ガラガラだった。強いて言うなら日本語アナウンスがなくなったので、少しだけ気が引き締まった。
着陸時は、ドーハよりさらに白かった。小さくて均整の取れた建物が並んでおり、古代史で習った「群集墳」を思い出した。ぶつぶつ恐怖症の人は無理かも。奥のほうには現代的なビル群が立ち並んでいるので、あれが首都のマナーマだなと思った。
着陸してからはバスだったので、ここぞとばかりに目前の飛行機の写真を撮った。カタール航空から降りてくる外国人というだけで格好いいからずるい。
飛行機の話だけで2000字を超えてしまった。バーレーン到着時にいろいろ面倒事があったので、それも含めて次回に続く……。