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たぶんサッカーの話が多いです。

九州クラブユース選手権U-15 1回戦(15.07.04)

1回戦

・アルバランシア熊本(熊本) 0-1 ひびきSC(福岡)

テクニカルなアタッカーを並べてドリブルで切り込むアルバランシアに対し、短いパスワークで中央突破を狙うひびきという構図。狭いところからテクニックで攻め込むプレイモデルを採用しているという点では似ているが、思想としては真逆に見えるのが面白いところ。CKからのヘディングという「らしくない形」で勝負が決まったのもサッカーあるある。

[4-1-4-1]のアルバランシアはシャドーのMF14岸孝宗郎とMF8後藤輝太が中心。第一の選択肢がドリブルにある面白いチームだった。個性派というより過激派といった趣で、一つの戦闘集団にまとめ上げるのは苦労するのだろう。「惜しくも合わない」といった場面が多かった。後半からは交代選手が出てきて個性は薄れ、普通のチームになっていった。CB4篠田翔太も上背があってボールの扱いがうまい良い選手。

ひびきSCは[4-2-3-1]。ワントップに入ったMF10冨士田康人の下で、MF8大庭翼と2年生コンビのMF21安高剛樹、MF22麻生恭平がコンパクトに連動する攻撃が強み。このレベルになると寄せが早くなるので苦労していたが、闘える選手も多いので50:50のボールをモノにできる回数は多かった。CKから得点できたのも闘争心があってこそ。途中から出てきた右サイドバックのFW24元村陸玖の走りがブレていなくて良かった。

 

・太陽SC国分(鹿児島) 4-1 オリエントFC(福岡)

コンパクトに高いラインを敷いて奪った瞬間に鋭い縦パスで相手を突く「堅守速攻」の太陽国分に対し、突破に特化した選手にボールを預けて一緒に攻めあがっていくオリエント。勝ち越し以降の3点はラスト15分で入っており、チームとしてのクオリティーに差があったわりには拮抗した試合になった。

太陽国分は[4-4-2]でコンパクトなスリーライン。各人に責任感があってボールに対する圧力も強く、初めの5分で「これはいいチームだ!」と思った。2得点のFW18六反海凪は小兵ながらボールが収まり、預けて動き出してシュートという流れも持っている。ボランチのMF14鎌田悠斗の左足はパンチ力があって、2年生MF25木藤優斗は交通整理が上手。CBだったFW9大森大司はビルドアップで色を出していた。

オリエントも[4-4-2]。歩調の合わせ方や止まる動きがメッシそっくりの左利きドリブラーMF15上野優汰と、ヌルヌルと相手を抜いていくFW12城戸海人が攻撃の中心。すさまじいリズム感で面白いくらい抜けるので見ていて楽しかった。守備では何とか食らいつきながら好機を作っていたが終盤に力尽きた。右SBのMF中村秀哉はちょいちょい鋭い読みがあったので気になった。

 

九州リーグ所属クラブはシードだったので1回戦は必然的に各県リーグ対決となるが、思ったよりもレベルが高くて楽しかった。大分県勢は他県開催だったFC中津グラシアス2002とブルーウィングが負け、県内で戦ったFC佐伯S-Play MINAMIが残った。まあ、県外遠征もいい経験だよね。