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Cateblo.jp

たぶんサッカーの話が多いです。

【U-20W杯】レ・コンビンTシャツでベトナムを応援してきた、キック&ラッシュのNZ

U-20ワールドカップ6日目は、天安スポーツコンプレックス。これで半島の会場はすべて一通り行った形になります。あとは済州島ですが、こちらはおいおい。

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日本のグループリーグ第3戦がある、このスタジアム。この大会では唯一の陸上競技場です。もっとも、傾斜があるので見づらさはそれほどありません。メインスタンドだけに屋根がある構造、整った座席設定、モニターのサイズ、聖火台、遠くに見えるビル群などなど、いまは亡き国立競技場を彷彿とさせる雰囲気でした。

 

ソウルから天安へ

午前中は同じゲストハウスに泊まっていた人と雑談し、正午ごろにソウルを出発。目的地の天安は南に約80キロ、おなじみのムグンファ号で1時間ほどです。(だいたい600円くらいだったはず)

時間がなかったので空腹だったんですが、ムグンファ号にあるカフェトレインは自販機のみ。それで「カフェ」を名乗るんだからすごい。ともあれ、仕方がないので、プリングルスとコーヒーで腹を埋めました。

天安駅で同じ宿に泊まる人たちと合流し、タクシーでホテルに向かいます。そこは参加国の選手たちが指定されたところ。私はエキストラベッド(寝袋)に眠るだけなのですが、スパやジムが付いた高級感にびっくりしました。

ホテルからスタジアムまでは歩いて15分間ほど。ゆったりとした気分で向かったのですが、思ったより観客(というかベトナム人)が多くて、チケットを買うのに手間取りました。

 

ベトナム×フランス

ヨーロッパ予選をトップで通過したフランスに、アジア予選ベスト4のベトナムが挑むという構図。フランスは[4-3-3]で前線のパワーを生かして攻め込む一方、ベトナムは2012年田坂流の[3-1-4-2]なのか、日本ではおなじみ[3-4-2-1]なのか、安間富山式の[3-3-3-1]なのか、というような高頻度遷移型で受けに回りました。

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試合は序盤からフランスが圧倒。開始直後のPKはFW7オギュスタンが見下しチップキックでクロスバーに当ててしまいますが、その後もサイドからの無慈悲なクロスボールを中心にベトナム守備陣に襲いかかります。結局、FW11テュラム(あの「テュラム」の息子)のヘッドから先制し、前半は3-0で折り返しました。

もっとも、この差は歴然とした身体の差であって、ベトナムが悪いチームだったわけではありません。中央部分をコンパクトに動き回る守備はよく練られており、フランスの縦パスが通る場面はほとんどありません。また、外側の選手がプレスに行けば内側も動き、相手の人数が増えれば全員を寄せて対応。見ていて気持ちのいい動きでした。

さらに1点を追加されたベトナムは60分ごろ、このチームのエースとみられるFW10ディンを投入し、フォーメーションを[4-4-2]に変更。いやはや、これがすばらしい。スタートからの3バックよりも、さらに整った守備組織となり、最終ラインも上がりました。「きっとこれが本当のフォーメーションなのか……」。そんなことを考えていると、ピンと来ました。

そうか、三浦俊也さんだ。2014年にベトナム代表監督に就任した三浦さんは、五輪世代の監督も兼任。2016年初めに退任しており、直接的にこの世代を指導していたわけではないと思いますが、代名詞とされる[4-4-2]のゾーンディフェンスはベトナムサッカーに刻み込まれているのでしょう。

もっとも、この作戦は5分後、フィジカルでちぎられた中盤選手が相手を引っ張ってしまい、2枚めのイエローカードで退場したため頓挫。うおお!!これも大宮とか札幌とか神戸とかでよく見たやつだ!!みなさん、三浦イズムはいまもベトナムに息づいています!!(感涙)

試合は4-0でそのまま終了。フランスは徐々にペースダウンして、おやすみモードに入りましたが、[4-3-2]で守ったベトナムも見事でした。

 

大挙していたベトナムサポーター

この試合では会場周辺をベトナムサポーターが大挙し、チケット売り場は大混雑となりました。キックオフ時点では会場内でそれほど姿が見えず、「まあ、こんなもんか」と思っていましたが、試合が始まると一斉に殺到。最終的にはメインスタンドが真っ赤に染まりました。

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バーレーンでのアジア選手権で同時にワールドカップ出場を決め、準決勝では対戦もしたベトナムを応援しようと、私もレ・コンビンのTシャツを持っていっていたのですが、さすがにこの騒乱っぷりでは着られません。

……と思っていたんですが、一緒に見ていた日本人から着せられました。

 前に座っていたベトナム人がすぐに気付き(というか無理やり見せたに近い)、「ウオオオオオーー!レコンビーン!サッポーロ!サッポーロ!」と反応してくれました。うれしく思うとともに、やっぱり札幌ってところまで認識されているんだなと感じました。また、Tシャツに書いてある「Xin Ciao!」という文字であいさつを交わしたりもしました。

 

私たち「シンチャオ!シンチャオ!」

ベトナム人「オー、シンチャオー!イェーイ!」

私「こんにちはー!」

ベ「こんにちはー!ありがとうー!」

私(おっ…日本語ちょっとわかるな……?)

ベ「ありがとう……!ありがとうございますニダー!!!!」

私「なんか違うwwwwwwwwwwww」

 

おもしろかったです。

またベトナムサポーターは、応援もハートフルだったのが印象的でした。選手がシュートを打てば可能性がなくても沸き、相手がファウルをすればどんなに正当でもブーイング。チャンスでは「ベトナーム!ゴーウェーイ!」とシンプルなチャントも響き渡ります。

私の前のサポーター(「ありがとうございますニダ!」の人)にいたっては、相手選手がボールを持つたびに「ウェイ!オーガスタン!テュラーム!ヘイ!」と謎のプレッシャー。まあ、単にこの人がお調子者だっただけかもしれませんが。

ともあれ、会場はとにかく「声」であふれる雰囲気に。ここまで盛り上がってくれたら、ピッチ内の選手だって熱くならないわけにはいかないでしょう。

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もっとも、かといって「狂気」を押し出すわけでもなく、0-4の大敗後でも選手へ温かい拍手を送っていました。ベトナム人が持つ宗主国フランスへの価値観は推し量れませんが、「まあ、ちょっとでも食ってやろう」という雰囲気だったのかもしれません。力の差はありましたが、とてもいい観戦体験になりました。

 

ニュージーランド×ホンジュラス

オセアニア代表と北中米代表という、サッカー界においては地味な地域同士での対戦。ところが、思いのほか良い試合になりました。

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火を付けたのはニュージーランドFW19ビヴァン。開始49秒、後方から繰り出されたロングボールにしっかり反応し、ディフェンダーをかわしきらないままに右足一閃。強烈なボレーシュートクロスバーに当たった勢いそのままにゴールマウスへ吸い込まれました。

今大会のベストゴール集が作られるとすれば、わりと目玉の部分で採用されそうなほど爽快なゴラッソ。楕円球が優勢を誇る国にあって、あえて足だけでボールを扱うことを選んだ若武者たちが早々にリードを果たします。

その後もニュージーランドは[5-3-2]の変則システムを続け、「奪ったら蹴る!サイドは走る!前線は競る!」というラガーマン精神で試合を圧倒。19分にもふんわりFKからDF5アシュウォースが押し込めば、1点を取られた後半にもFW19ビヴァンのPKで突き放し、3-1で勝利を収めました。キャラが立っていてとても良い!

将来は数十億円を稼ぐような欧州や南米の猛者を見るのも国際大会の醍醐味ですが、サッカーは「勝ち組」だけのものではありません。こういった形で個性を押し出して、それを魅力に変えているようなチームを見られることも、ここに来てよかったなと思わされる契機となりました。

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ホンジュラスは南米風の[4-4-2]で、絞ってきたサイドハーフがテクニカルにショートパスをつなぐスタイル。愚直にニュージーランド守備陣の脇を突きながらチャンスを狙っていきましたが、屈強な[5-3]ラインを一度しか破ることができませんでした。

ちなみに、めちゃくちゃ寒かったです。

 

そのほか

終わったあとはホテル近くの繁華街に豚を食べに行きました。とっても安くて、おいしかったです。(1人1500円弱)

https://www.instagram.com/p/BUhJ5QtlxPl/

安くてうまい豚が安くてうまかった

 

これらの繁華街はLGやサムスンの工場が立地していることに起因しているらしいです。さすがに私は立ち入る勇気がないので、日本戦を目当てに来たサポーターの方々がレポートしてくれることを期待します。がんばれ!ニッポン!