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たぶんサッカーの話が多いです。

アフロ(小)とデンベレ(強)とルカク(悪)を束ねる樽ドルおじさん ― EURO2016 Day9

久しぶりの休みなのに電話が鳴りやまなくてあまり眠れなかった。最近Jリーグを見ていると疲れるのであまり話題に付いていけない。おかげで田村ゆかりさんがラジオで話題にしたアビスパ福岡が最下位だなんてまったく知らなかった!(首位の川崎Fに分けたのに……)

 

・ベルギー×アイルランド

ルカク(悪)のごっつぁん2得点とアフロ(小)の飛び込みヘディングでベルギー勝利。アイルランドもハイテンションなプレスをかけていたが、反対に凶悪カウンターの餌食となってしまった。ベルギーの「寄せない、詰めない、戻らない」という無頼守備っぷりはブラジルでの日本代表を見ているようで寒気を感じるが、相手のレベルが少し落ちた瞬間に無双化するのは見ていておもしろい。そもそも日本にはクルトワルカク(悪)もいなかった!もちろんこのままでは前評判とは異なり優勝の可能性は低そうだが、どこかで開き直って持たせるサッカーに転換し、アザール、デ・ブライネ、ルカク(悪)だけで一発カウンター狙いならあるかも。イタリアに対してアンチフットボール的な発言をしていた2002オーバーヘッド樽ドルTシャツおじさんの手のひら返しに期待。それよりデンベレ(強)がけがをしてしまったのが残念……地味に出世頭として期待していたのに……。アイルランドロビー・キーン(なぜかウエストハム時代のユニフォームを持っている)が地味に毎試合出てきているのがうれしい。

 

アイスランド×ハンガリー

人口33万人のアイスランド(東京都北区くらい)が人口990万人(グンタマ=群馬県と埼玉県を足したくらい)に挑んだ対戦はドロー決着。前半にハンガリーのGKキラーイがハイボールファンブルし、バランスを崩して倒れたところで相手選手に接触してPK。シグルズソンが決めてアイスランドが先制した。ハンガリーはソリッドに守ってシンプルに攻めているようでいて、中盤にスペースが広大に空いておりカウンターを受けやすいカミカゼスタイル。さすが枢軸国といった感じか。後半から徐々に防戦気味になっていったアイスランドは終盤にレジェンドのグジョンセンを投入。凄まじい声援を浴びながらピーク時とは異なる中盤の底に入ってキープ役を担った。ところが終了間際にサイドをえぐられ、クロスに反応したDFがオウンゴール。ラストプレーのゴール真向いFKでグジョンセンがシュートを放つも決めきれず、1‐1の痛み分けとなった。追いついたハンガリーはもちろん、4位予想のアイスランドにとっても悪くない結果だが、残念な雰囲気が出てきているのはここ2試合での自信の表れか。余談だが、ハンガリーサポーターは全体的に赤色基調なのに、ところどころに黒い集団がいてほとばしるボーイズ感。同点後は発煙筒をバシバシ焚き始めてなかなかの盛り上がりようだった。一方、アイスランドのビルキル・ビャルナソンは声に出して読みたい名前ランクでリヒトシュタイナーを抜いて首位浮上(当社集計)。エルマル・ビャルナソンってのもいるらしい。しかしアイスランドはサッカー人口が3万人しかいないらしいのに、スタジアムが真っ青になっていてすごいね……。

 

ポルトガル×オーストリア

大雨で電波が悪かったこともあって飛び飛びでしか見られず、 ちょいちょい寝落ちしてしまったのでオンデマンドで見直した。それにしてもクリスティアーノ・ロナウドの持っていない感……。終盤にPKを外したかと思えばネットを揺らしたヘディングはオフサイド。それ以外にもミドルシュートやヘディングが相手GKに防がせるシーンが目立った。ストイックな人が恵まれない姿は絵になる部分もあるが、12年前に世界的なデビューを飾ったこの舞台でどうか報われてほしい気がする。オーストリアはハンガリー戦と異なって堅守が目立ったが、引きこもれば強く前に出るとゆるいというチームは、今大会とても多い気がする。

 

試合の合間に前日分も見ました。

・スペイン×トルコ(Day8)

王者スペインがモラタ、ノリートの新生アタッカーコンビで3点を獲得して完勝。ゼロトップとワントップで悩んでいたのが嘘だったんじゃないかってくらいに推進力がある。まるで現在のバルセロナみたいではないか(ここ数大会この流れな気がするが……)。もちろん強豪相手にどれだけ通用するかは未知だが、トップクラブでプレーしている選手たちだし、ある程度のところまではこの形でいけると思われる。ただし乾貴士イチオシのアドゥリスが入ってくると停滞しそうな気もするが。トルコはアルダ・トゥランの動きが鈍く、チャルハノールは本当に期待していいのかどうか分からない働き。日本代表のアウェイユニフォームのような赤文字&青白グラデーションで強いオーラがまったくない。それでもトルコサポーターの本家「Ceddin Deden」が聴けたのはうれしかった。FC岐阜の「ウィーアー!岐阜!」というやつ。あとはデルボスケジャムおじさんっぷりとファンフランの修行僧っぷりだけで一試合それなりに楽しめた。

 

これでグループリーグもふた回り。第1戦と第2戦で完全に異なる顔を見せたようなチームは少なく、なんとなくトーナメントの雰囲気が読めてきたような気もする。優勝するのは攻撃の仕上がりは遅くても守備が強固であるというチームが多いけど、なんだかんだでドイツとスペインが当てはまっているのはさすがというべきか。明日からは一斉開催なのでどうやって裏試合を観るかを考えねばならないが、誘惑にかられてリアルタイムでザッピングすることになりそう。(=通して観たいなら録画で2試合分を観る必要が出てくる)