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たぶんサッカーの話が多いです。

ほんとバカな俺だけどぉ前のことなら分かるょ……― EURO2016 Match1レビュー

EUROのハーフタイムでしょっちゅう流れていてうっ……ってなる。田舎のほうから都会にいる旧友を思った歌なのだろうか。親戚のおじさんから、あるいは同窓会で「変わってないね」と言われたときの、うっ……感に似ている。そっとしておいてほしい。

 

余談はさておきグループリーグがひと回り。3日目以降の備忘録的な感想をざっくりと。

 

・トルコ×クロアチア

チョルルカロコモティフ・モスクワ)がひたすら流血していたのに表れているようにかなりハードな肉弾戦。有名選手は両チームにちらほらいたが、終始違いを作っていたモドリッチレアル・マドリー)のビューティフルボレーで決着した。トルコのチャルハノール(レバークーゼン)はキックのみという印象。全体としては結構おもしろかった。

 

ポーランド×北アイルランド

絶対的エースのレバンドフスキバイエルン・ミュンヘン)擁するポーランドに、北アイルランドが超まじめな組織で立ち向かうという構図。北アイルランドはしっかり人数をかけて守れていたけど中盤と最終ラインにギャップができて決壊した。引き立て役としては有能なのでドイツ戦は期待。

 

・ドイツ×ウクライナ

針の穴を通すようなクロスからのヘッドで先制したドイツ。パス回しも非常にスムーズでようやく現代サッカーのチームが出てきたといった印象だったが、ところどころサイドから深くまで攻め込まれるなど思わぬ苦労を強いられた。終わってみれば大会初の2点差ゲームだが、ノイアーバイエルン・ミュンヘン)じゃなかったらやられていたかも。ウクライナはヤルモレンコ(ディナモ・キエフ)が素晴らしい。そしてドイツ国歌の恰好よさは異常。余談だがマクドナルドの広告看板の「ich liebe es」で初めて「水兵リーベ」の意味を知った……。

 

・スペイン×チェコ

チェフ(アーセナル)のショータイムも、ほぼ完ぺきだったロシツキーアーセナル)が空けた穴から失点。見ているほうが悔しくなるくらいに奮闘したが……。スペインはイニエスタバルセロナ)とダビド・シルバマンチェスター・シティ)を中心に死角はなさそうな気がするが、これといって得点のにおいがしないのも困りどころか。たぶんペドロ(チェルシー)がジョーカーとしてカギになりそう。あとモラタ(ユベントス)とノリート(セルタ)は異分子感あって、もっと競った試合で生きてくるんじゃないかと思われる。

 

スウェーデン×アイルランド

地味、とにかく地味。イブラヒモビッチパリ・サンジェルマン)を楽しみに見たが、経由しないといけない縛りプレーをしているようだった。良くも悪くもワンマンチームなのでこればかりは仕方ない。そしてイタリア戦で活躍しそうなのは怖い

 

・イタリア×ベルギー

ひと回りめのベストゲーム。まさかのイタリア強い説。ユベントス仕込みのミドルパスが面白いほど通れば、守備ではコンパクトな陣形でベルギーの個人突破をシャットアウト。やっぱり自分はイタリアが好きなのだと実感できるくらいにはしびれた。ベルギーは知性とチームワークが感じられない。優勝候補とかウソやったんや……。

 

・オーストリア×ハンガリー

かつて二重帝国を構成した両国の対戦は地味な流れに。オーストリアはアラバ(バイエルン・ミュンヘン)が一人異次元状態だったが決定的な仕事はできず、ロングボールから始まったゆるい守備から失点し、セットプレーのカウンターでダメを押された。オーストリア=ハンガリー二重帝国が現在のドイツ国歌の発祥地だったと知って勉強になった。(暇すぎてwikipediaばかり見ていた)

 

ポルトガル×アイスランド

ロナウドレアル・マドリー)&ナニ(フェネルバフチェ)の凶悪痛がりツートップのポルトガルに、人口33万人のアイスランドが対峙した。ポルトガルはナニのナニ気にうまいニア飛び込みから先制したが、ぺぺ(レアル・マドリー)の無責任マーキングで失点。攻め込むも決めきれずにそのまま決着となった。しかしアイスランドにはしびれた。サポーターはぺぺに大ブーイングをかましたかと思えば、選手はこまめにちょっかいかけてイライラさせる作戦を敢行。同点シーンといい「分かっている」感がすごい。

 

参加国が24チームに広がって中小国を見られる楽しみが広がった一方、3位勝ち抜けルールによって堅い試合が増えた印象。2点差ゲームが終盤にカウンターで加点したドイツ、イタリア、オーストリアのみだったことにも表れている。

それでもスタンドはどのチームもユニフォームを着た観客でいっぱいになっていて、そんなお祭り感を間近にすると施策は成功だったとしか思えない。FIFAの大陸政策は汚職の温床となってしまったが、UEFAは過度な拝金主義に陥ることなく、いい感じの落としどころを見つけていただきたいところだ。

優勝争いはイタリアに肩入れ気味。ダークホースはクロアチアを推しつつ、アイスランドの挑戦にも期待したい。

 

そういえば、オランダはなんで出てないの……?(禁句)