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たぶんサッカーの話が多いです。

大分トリニータU-18 3年生全員紹介②

①の続きです。

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⑧ MF 6 野尻 陸生(大分U-15/大分県

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空間把握と精度の高いキックで中盤を支える司令塔的セントラルMF。味方のスピードを生かすスルーパスや的確な位置に落とすプレースキックは一見の価値がある。

一方、1対1の局面に晒されると弱い部分もあるため、オープンな展開では苦労することが多い印象。動き直しとアプローチの準備を丹念にこなしていけば、もう一つ上のレベルに行ける選手だと思う。

県リーグでCBをしているときに蹴っていた斜めのロングボールはとても良い目線だったので、中盤から最終ラインに落ちる形のビルドアップもできるはず。その余裕と自信をトップレベルの試合でも持てるようになるためには、やはりネガティブな局面での1対1としっかり向き合いたい。

 

⑨ MF 10 宮地 裕二郎(大分U-15/長崎県

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サイドアタッカーであり、プレースキッカーのキャプテン裕二郎。名字の読み方は「みやち」なので注意(!)。

中学生で越境入寮し、数々の先輩に可愛がられてきた永遠の弟キャラが今季はチームを率いる立場となった。プレースタイルが大きく変わったわけではないが、守備の局面で見せる凄まじいスプリントが「若さを押し出す」から「背中で引っ張る」に変わったのは気のせいではない。

最後まで足を出せる、最後まで走り抜ける、その結果として相手よりも多く、そして速くボールにたどり着ける。だからチャンスもやってくる。そういった強みは「走れる」チームのなかでもとりわけ目立っている。

もちろんドリブルもクロスも高水準。とくに左サイドの右利きらしからぬ縦への突破力は必見。しかしやっぱり評価したいポイントはさらに希少性のある「心」の部分。身体の大きさでは負けることも多いが、最終的にボールに触れるのは誰だという点に注目してほしい。

 

⑩ DF 14 宮原 太一(大分U-15/大分県

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別府が生んだ進化系SBは大分U-18の裏エース。身体は小さいがとにかく強い。

攻撃では縦に突っかけてよし、内に切り込んでよし。中盤に預ける斜めのパスも的確。守備では丁寧なポジション取りで、相手の突破に引き剥がされないどころか、10センチ以上も背が高い相手にもしっかり競り合える。いわゆるかなりの万能型。ちなみにクロスの精度はご愛嬌。

昨季は序盤から「準レギュラー」的な立場で、キャプテン佐藤昂洋のけがなどもあってCBで出場機会を得た。160センチ台のCBということで不安な部分もあったが、足元のスキルが安定してくるにつれて見違える姿に。気が付けば彼の場所がチームでもトップクラスに安心できるエリアになっていた。

たしかにぱっと見ではフィジカルに課題を抱えてそうにも見える。しかしきっと1試合見ていればその想定は裏切られるはず。個人的には今年の大分U-18で見ていてもっとも楽しい選手です。

 

⑪ DF 27 吉平 駿(大分U-15/大分県

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チームのキャプテンが宮地なら、ピッチ上のキャプテンは間違いなくこの人。具体的かつ前向きな指示で周囲を盛りたてる。

吉平ツインズ、通称「シュンツバ」の兄で、兄弟間では理性担当。兄弟が持つ圧倒的なリーダーシップを、スムーズにチームに波及させることができる能力は貴重。とくに相方の中畑雄太(2年)の個人戦術面での成長ぶりを見ていると、とてもいい指示をしているのだろうなあと思わされる。

プレー面では両足から繰り出されるロングボールが出色。背番号を引き継いだ佐藤昂洋を彷彿とさせる美しい弾道で、豊富な個性を持ったサイドアタッカー軍団をしっかり操る。シーズン序盤は1対1で振り切られる場面もちらほらあったが、そのたびに乗り越えられるメンタリティーがきっとあるから心配はしていません。

 

⑫ FW 9 吉平 翼(大分U-15/大分県

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1年生のときからワントップで先発を張り続ける絶対的エースは、今季に入って世代別日本代表にも選出。トップチームの2種登録選手としてJ2リーグ戦にも出場した経験を持つ。

高校に上がった当初は、ポストプレーとスルーパス反応に長けた少年サッカー型のフィジカル系FWという印象。ところがプレーの幅を広げようとチャレンジし続け、いまでは最終ラインとの駆け引きで長いランニングを繰り出したり、ニアに飛び込むタイミングを伺ったり、ストライカーらしいストライカーの動きが目立つようになってきた。

持ち味は何と言ってもゴールへの貪欲さ。動きすぎるあまりに味方とのズレは試合中にも出てくるが、最終的には試合を決められるのがこの男。細かいことを気にせずに、この才能がどこまで到達できるか楽しみにしたい。そう思わせてくれるような選手。

 

⑬ MF 28 脇田 雄真(大分U-15/大分県

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負傷にも苦しんで出場機会は少ないが、大分U-18ではかなり希少性の高い「いかにも」な技巧派レフティー。正面を決して晒さずに、角度を付けたボールの持ち方で相手を翻弄する。

独特のテンポで繰り出されるショートパスだけでなく、使われる側として相手のサイド裏を狙って飛び込んでいくタイミングも上手。県リーグ以外でそれほどたくさん見る機会がないのが残念だが、裏抜けからのクロスを工夫すれば大きな武器になると思う。

 

 

なんとかJユースカップ3回戦までに間に合ってよかった。

勝てば下級生の主力組も番外編的にやろうと思っているのでよろしくお願いします。どうか良い結果が届きますように。